イチローがもらえるMLBの年金額が凄い!

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AERA dot. 5/29(火) 16:00配信より

さる5月3日、マリナーズはイチロー選手とスペシャルアシスタントアドバイザーとしての契約を結び、今季の残り試合にイチローが出場しないことを発表した。これは必ずしも現役引退を意味するものではなく、一部では来年の日本開幕戦での復帰も噂されているが、選手としてのイチローのキャリアにひと区切りがついたことは間違いない。

 

日本のプロ野球の場合だと、大物選手の引退となればセカンドキャリアはコーチや監督への就任、もしくは解説者などメディア関連の仕事に就くのがよくあるパターン。

だが、メジャーリーグではそうした道を歩むスター選手は多くなく、たいていは悠々自適のセカンドライフを送っている。

それを可能にしている要因は現役時代の巨額の年俸にあるのはもちろんだが、充実した年金制度も選手たちの引退後の生活を支える重要な柱となっている。

NPBとMLBでの年金制度の違い

現在のメジャーリーグの年金制度では、43日以上のメジャー登録があれば受給資格が発生する。

シーズンを重ねるごとに受給額も上がっていき、10シーズンで満額支給。

支給年齢は一般的に62歳から(前倒しも可能)で、もちろん生涯年金であり、死去するまで支給される。

一般的な年金のように積立金も必要ではない。

 ちなみに日本のプロ野球でも年金制度はかつて存在したが、それは選手たちから一定の積立金を集めて運用益から支給するという仕組みだった。

しかも約束されていた運用益を実現できず事実上の破綻状態となってしまい、すでに解散を余儀なくされている。

さて、話をメジャーリーグの年金にもどすと、肝心の支給額はメジャー歴10年以上の選手ならば最高で年間21万ドル(約2300万円)となっている。

ただし歴代の日本人メジャーリーガーで10年以上のキャリアを積んで満額支給の資格を得た選手となると、イチロー、松井秀喜、野茂英雄、そして大家友和の4人しかいない。

高卒からプロ入りして数年で自由契約となって渡米し、23歳でメジャーデビューを果たした大家は例外として、日本のプロ野球で一定期間の活躍後に海外フリーエージェントやポスティングシステムでのメジャー移籍が定番なこともあり、20代後半から30歳にかけてのメジャーデビューから10年もの長きにわたって現役を続けるのは至難の業だということが分かる。

松井も10年目のシーズンはレイズとのマイナー契約からスタートしてメジャー昇格を果たしたものの、途中でリリースされた。

だがこの10年目は年金受給額の上では重要なシーズンだったといえる。

メジャー歴9年で惜しくも満額に届かなかったのは、今季から日本に戻って古巣の巨人で現役を続けている上原浩治(元レッドソックスほか)と、1990年代後半から2000年代半ばにかけてマリナーズなどで活躍した長谷川滋利の両投手。

そしてもうひとり、5月にマーリンズを自由契約となってしまった田澤純一が今季でメジャー9年目を迎えている。

こうした年金は、あくまでメジャーリーガーのみが対象。

マイナーどまりだった選手たちには1ドルも支払われない。

成功者に対して大きく報いる仕組みであり、セーフティーネット的な意味合いは薄いシステムだ。

もちろんメジャー昇格を夢見ているマイナーリーガーたちが引退後の年金のことまで考えてプレーしているわけではないだろうが、メジャーデビューが名誉だけでなく、将来的な生活保障にもつながることを思えば、ハングリー精神にも拍車がかかるというもの。

「メジャーリーガー」のステータスは、まさにアメリカンドリームなのだ。