サファテ、中日・岩瀬に並ぶ3年連続40セーブ

◆ソフトバンク2―1オリックス(16日・ヤフオクドーム)

ベンチに向かって拳を合わせ、ていねいにお辞儀。

サファテが勝利のポーズを決めた。

9回2死二塁でT―岡田を153キロの高め直球で空振り三振に切った。

「アキラに助けられた」。

1死二塁からの中村晃の本塁好返球にも助けられて無失点。

2005~07年の中日・岩瀬に並ぶ史上2人目、パ初の3年連続40セーブに到達した。

投手陣の“兄貴分”だ。

救援仲間の岩崎、森らが打たれれば「打たれる日もある。あした抑えればいい」と切り替えの重要性を説く。

この日先発した石川には「いいボールを投げる。自信を持ってマウンドに上がればいい」とアドバイスし、成長を促してきた。

その人柄も、チームメートから愛され、信頼される要因だ。

現在のペースならシーズン52セーブとなり、プロ野球記録46セーブ(05年の岩瀬、07年の阪神・藤川)を更新する。

だが「今年の目標は、自分の記録より、チームが優勝すること」。

昨年はセーブ王を獲得したが来日6年間で最多の7敗。

「自分の責任で優勝を逃した。借りを返したい」。

最大11・5ゲーム差を日本ハムに逆転されたリベンジの思いが強い。

「この時期に40セーブはすごい。(登板数が多く)申し訳ないんですけど…」と工藤監督も守護神右腕に最敬礼。

2位・楽天に今季最大の3ゲーム差をつけた。

ホークス中村晃、神返球 1点差の9回1死二塁、本塁へレーザービーム

薄氷を踏む1点差勝利を中村晃が演出した。バットではない。

肩でサファテを強力にアシストした。

9回1死二塁、同点を防ぐ決死のバックホーム。

「なんとかアウトにできて良かった」。勝敗を分けたビッグプレーを振り返った。

誰もが目を覆いたくなる場面だった。

中島の打球はダイビングした今宮の後方に弾んだ。

二走の安達が一気に三塁ベースを蹴った。

「案外(打球が)飛んできた。スタートは遅れたけど、勝負にいっているので、高さは気を付けず、キャッチャーの取りやすいところに無心で投げた」。

ノーバウンドで高谷のミットに収まり、間一髪タッチアウト。

「考える暇がなかったのが良かったのかも」と無駄のない動きで刺した。

バットマンのイメージが強いが、年々守備への意識は高まっている。

昨オフはゴールデングラブ賞への意欲も口にするほどで、試合前は打球捕の練習に時間を割く。

「打球じゃないと分からないので」。

その努力は確実に身を結んでいる。

村松外野守備走塁コーチは「一塁守備の機会も減らしている。派手さはないけど、堅実なプレーをしてくれる。球際にも強い」と高く評価する。

自信とともに以前の「(自分のところに)ボールが飛んでくるな」との弱気な考えは変わった。

「投手は一生懸命投げている。一生懸命投げて打たれたボールを少しでも多く捕ってあげたい」。

その姿勢が勝負どころでの神返球にもつながった。

工藤監督も「素晴らしかった。あのプレーが勝ちにつながった。落ち着いてしっかり投げられるところが彼のすごいところ」と最大級の賛辞を贈った。

それでも、お立ち台の松田もたたえた「守のヒーロー」は、笑顔満開とはいかない。

バットでは3打数無安打。

「デニス(サファテ)が毎日のように投げていて申し訳ない。

本当はもっと打って、点差がついた状況にしたい」。

勝利の立役者はどこまでも謙虚だった。